2012年10月15日月曜日

バンフ・マウンテン・フィルム・フェスティバル2012 に行ってきました



この映画祭は毎年やっているようなのですが、今年初めて行ってみました。

AプログラムとBプログラムに分かれていたのですが、今回はAプログラムのみを見ることに。

Aプログラムの上映作品は以下の通り。

- All. I. Can: The Short Cut (オール アイ キャン) 
- Cold (コールド)
- Chasing Water (チェイシング ウォーター)
- From the Inside Out (フロム ザ インサイド アウト)
- The Freedom Chair (ザ・フリーダム チェア)
- Reel Rock: Origins Obe & Ashima (リール ロック:オリジンズ-オービー&アシマ)

① All. I. Can: The Short Cut (オール アイ キャン) 
素晴らしいスキーヤーが森の中を駆け巡る映像を楽しめます。
森だけでなく街中をスキーで駆け巡るシーンはあまりにも凄すぎ。
最後街中を滑って下った後にUphill行きのバスに乗ると言うオチもよかったです。

また映像がすごくきれいでおしゃれでほれぼれしてしまいます。

②Cold (コールド)
ガッシャブルムll峰の頂上を目指す3人のグループを追ったドキュメンタリー。
その3人のうちの一人アメリカ人の登山家コーリー・リチャードの視点から極限の様子が描かれています。
イタリア人の登山家シモーネは終始痛々しい咳をしているなと思ってみていると、シモーネは血が混ざった咳をしているというナレーションが入る。しかしシモーネは終始明るい。

こんな極限の状態でよくもまあとびっくというか、ほんとただただ凄いとしか言いようがなかったです。

③Chasing Water (チェイシング ウォーター)
写真家であるピーターが生まれ育った家の農場に水を与えているアメリカのナイル川と呼ばれているコロラドリバーがどこに流れ着くのかをたどるドキュメンタリー。

同行するのは友人のJon Waterman。この友人の名字がWatermanっていうところがなんかすごいですよね!職業は水についてのジャーナリスト的なことを行ってい言っていたような...まさにChasing Waterです。

そして、2人は川の行く先を追ってそれぞれの形で旅をします。

ここで面白かったのは、ラスベガスでは川からの恩恵を受けて人の生活が成り立っているのです。しかし、家庭の庭にある芝生が膨大な水を使うので、庭には芝生でなくてサボテンを植えようという活動をおこなっていて、実際それを何年か前から進めたおかげでかなりの水を節約できたとのこと。(はっきりした数字はおぼえてません。すみません...)

さて2人が旅をすすめた結果、コロラドリバーはどこにたどり着いていたのでしょうか?

※ネタバレ※
結局コロラドリバーがどこにたどり着くかを追ってメキシコまで行きますが、結局川は海にたどり着くことなく干上がっていました。

昔は川と海がつながっていたそうです。しかし1998年に干上がったまま海の目前で止まってしまっているという悲しい事実が...。

どうして干上がってしまったのかは気象の影響などもあるのではっきりとは分かりませんが、川から水を受けるために人工的にダムを作ったり、水路を作ったりとした結果だったのでしょう。

本作品では今からでもまだ遅くないとして視聴者に訴えかける作品でした。

問題を訴えるだけでなく、海外ドラマFriday Night Lights
でも使われていたExplosions in the skyの音楽
が終始流れていて、映像も素晴らしく見ごたえのある感動作品になっています。

ちなみにその使われていたという曲はYour Hand in Mineという以下の曲です。

話しは脱線しますが、この曲を聴くたびに何とも言えない気持ちになります。穏やかだけど興奮しているような、この曲の美しさに圧倒されてしまいます。




④From the Inside Out (フロム ザ インサイド アウト)
マウンテンバイク好きのための作品。

森の中を颯爽と駆け巡るシーンや高いライダーの超人的な技術が素晴らしい!

マウンテンバイク好きの人はテンションがあがってしまうのではないでしょうか。

⑤The Freedom Chair (ザ・フリーダム チェア)
スキーヤーでコーチであるジョッシュがスキー事故で半身不随になってしまい、シットスキーと出会い人生の再生を描いている作品。

事故にあった時は恐怖より、周りにつらい決断をさせてしまった罪悪感の方が大きかったと語っていたのが印象でした。

大好きなスキー事故で人生の転落を味わい、大好きなスキーによって再生していくジョッシュの勇気とスキーを楽しむ姿がすがすがしく、最後はスタンディングオベーションをしたくなるほどでした。

⑥Reel Rock: Origins Obe & Ashima (リール ロック:オリジンズ-オービー&アシマ)
私が一番好きだった作品。

日本人の両親でNY生まれのアシマは若干9歳にして天才的なクライミーである。
そのコーチとなった昔ボルダリング界のスターであったオビーとアシマのドキュメンタリー。

まずアシマちゃんが可愛すぎる!天才的なクライマーというからにはどんな超人的な子供なんだろうと思っていたら、前髪ぱっつんで色白でニコニコしていてまーそれはそれは可愛いのです!
しかしボルダリングを始めると集中力が凄すぎる。

ちょっと気になってトーナメントで彼女の映像を探してみたのですが、他の子供たちが周りの声援とかでテンションを上げて盛り上がったりしているのに対して、彼女は己との戦いと言う感じが伝わってくるのです。また、他の子が力を使ってクライミングしているのに対して彼女は力だけではなく頭を使って高い技術を持ってクライミングしているのが素人から見ても分かります。

以下がその動画です。

1:07くらいの黒髪の女の子がアシマちゃん。



そしてこの作品の良いところはアシマちゃんだけでなくコーチのオビーにもスポットをあてているところ。

オビーは貧しい地域で生まれ、近所にできたクライミングジムに通ううちにクライミングの虜になります。そして街を出て、クライミングで成功をおさめて行きます。

しかし、ある時クライミングが苦痛になってきたと語ります。

クライミングをやめて、実家に戻り好きでもない仕事をして、酒びたりの日々を送ります。


しかし、あるときまたクライミングを始めてみようかなという気持ちになり、ジムでコーチとして子供たちにクライミング教えます。

「10年前だったらクライミングのコーチだなんて絶対断っていたよ」というのが印象的でした。

そこで、クライミングを教える楽しさを知り、アシマと出会います。
オビーはアシマは今まで教えてきた子供の中で一番だと言います。

ボルダリングの大会を制するアシマ。ボルダリングだけではなく実際の岩も体験させたいと言うことで、オビーはアシマをボルダリングのメッカであるテキサス州エフコに連れて行く。

そこで難易度の高くプロのクライマーでも難しい岩に挑戦するアシマちゃん。


難しくて出来ない時はまだたった9歳なので泣いてしまうときもあるけど、それを慰めるのが俺の務めだと言うオビー。

ここで何度何度も難しい岩に挑戦し、大人たちが見守る中、クライミングに成功するアシマ。

また、オビーもアシマにインスパイアされて、岩を登ることに挑戦し、成功するこのシーンはとても感動的でした。

アシマにはただクライミングを楽しんでほしいと最後にオビーは言います。

クライミング界のスターであったオビーが周りのプレッシャーや挫折という経験をして、コーチとして成長したオビーのためのフィルムでもあるのかなと思いました。

このフィルムは最後には見た人がハッピーになれるそんな作品です!



ってことですごく良かったマウンテン・フィルム・フェスティバル2012!!
DVDがあればぜひ欲しい。

来年も行きたいな~!!

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